誰もが『創造者』

 今からもう10年以上前の話なのですが、とある深夜番組で、何とも失礼な発言をしたタレント(芸人?)がいました。
 もともと私はテレビを見ない方なので、その人がタレントなのか女優なのかさえも分からないのですが、視聴者をものすごく見下した言い方をしているなと感じたのを覚えています。要約すれば、以下のような言葉でした。

「みんな、サラリーマンとかOLとかさ、よくやってられるわよね。あんな単調でつまらない仕事、私耐えられない!」

 当時の私は司法書士受験生で、むしろ「サラリーマンやOLの皆様が頑張ってくださっているからこそ、自分がのうのうと受験生活なんてものが送れるのだ」という立場にいたので(もちろん、一番そのことを感謝していたのは当時の夫に対してでしたが)、そのタレントの言動がとても不愉快に感じました。
 そもそもあなたのような人が芸能生活が送れるのだって、視聴者という存在がいるからなんじゃないの──と。(若いタレントではなくて、おばちゃんタレントだったと思います。しかも無名……。少なくとも、私は知らない人でした。)

 それから十数年が経ち、私も色々な経験を積んできました。
 その中でひとつ、痛切に実感していることがあります。

 それは、人生は、どの部分をとってもすべて「創造性」がなくてはならないということです。

 最近、30代前半から20代にかけて、引きこもりになってしまって仕事をしないという人たちが散見されます。ともすれば、「それは社会の創造性に欠けるからだ」と思われがちですが、そうとも言えない──私はそう感じます。
 なぜなら、私たちには誰ひとり欠けることなく創造性が与えられているからです。

 もし「神の存在意義は何か?」と問われたら、ひとえにそれは創造だと私は思います。
 美しい宇宙を──生命を、世界を創った神の仕事は、創造の何物でもありません。
 だとすれば、その一部を担っている私たちにとってもまた「創造」が使命のはずなのです。

 しかし、多くの人は「創造(クリエイティブな仕事)」というと「自己表現する仕事だけ」と勘違いしてしまっています。
 そんな勘違いだけならまだしも、表現できる自己の探求さえ疎かな状態になっている人も少なくないのです。

 そうなってしまった原因は──ひとえに社会にあるのは事実でしょう。
 もう何百年……いえ、何千年も「人々の中に眠っている神性」から目を背けて来たのですから。

 だからこそ、今、若い子たちの間で爆発的に「創造性」が伸びているのも実感します。
 しかし、それと同時に「まだ、その創造性の意味を表層的にしか捉えていない子たちも多い」というのも実感しています。

 いわば、冒頭に書いたタレントと同じように、「社会に出て働くなんて、単調でバカバカしい」そう感じている人たちも少なくないのです。
 ですが、はっきりと断言できます。

 社会に出て単調にしか働けない人は、所詮、クリエイティブな仕事についても「単調にしか働けない」──ということを。
 環境が自分の表現力を左右するのではなく、自らの創造性が、環境をも左右していくのです。 


 視聴者に対する暴言ともとれるタレントが一体どんな仕事をしていたのか、私には分かりませんが──それが深夜帯だったということからしても、おおよその見当がつく程度の仕事ぶりだったと思います。「サラリーマンやOLなんて、単調な仕事」と言っていたその人「こそ」が、芸能界という見た目だけが派手な世界で「単調な仕事」をこなしていたのかもしれません。

 人間は、神の一部である以上「誰しもに創造性が与えられている」のです。
 それをストレートに芸術方面に活かすか、会社における企画や営業で活かすか、或いはデリバリーなどの仕事で活かすかは個々人の選択の自由です。
 どの仕事であっても、「創造性のない仕事」なんて「あり得ない!」のです。
 創造性を発揮出来るか否かは、あくまでも「個々人の力量にかかっているから」です。

 世の中はすべて「創造の機会」に溢れており、改革の機会も常に溢れています。
 もちろん、それがスムーズに進行するかしないかという問題はありますが、一枚のキャンパスを前にして「何の葛藤もなく絵が描ける人など皆無」なのと同じように、社会における創造も「産みの苦しみ」がつきまといます。
 その産みの苦しみの中で「どう耐え抜いていくか」が、社会を改めていく力の根源へとつながっていくのでしょうね。

 芸能人や芸術家だけが「クリエイティブ」なのではない──。
 人間、ひとりひとり「全員がクリエイティブ」なのです。



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2012-12-30 | 雑談 | トラックバック(0) |

『生きる』って、どういう意味ですか?

 皆さんに質問いたします。

 「生きる」って、どういう意味ですか?
 生きることに、どんな目的があるのでしょうか?


 行を空けますので、少し考えて(あるいは感じて)みてください。













 どうですか? 皆さんなりの答えが導き出せたでしょうか?
 
 この問いは、ずっと「哲学の分野」として問われてきたことでもあります。
 生きることって、どういうことなのだろう──。すなわち、「生って何だろう」と。

 でも、私は最近よく思うのです。


 「生きるという意味」を考えなければならなくなった時点で、すでに私たちは「生の本質を、見失ってしまっているのではないか」と……。

 動物たちは、そんなこといっさい考えません。
 思考機能がないから考えない、というのではないでしょう。
「考える必要がないから、考えないだけ」なのだと思います。
 高等知能を持っているとされるイルカ達の方が、争うこともなく調和を保って、人間より遙かに有意義に暮らしているように見えます。

 きっと高次元に存在する人たちは、「生きるという意味」については考えないような気がします。
 なぜなら、「すでに知っているから」

 「生きるという究極な意味」は、「存在そのもの」だけに意味があるのだと思います。
 すなわち「実存」です。
 生命は究極な「実存」であり、この妄想と呼ばれる三次元の中で、「唯一の実存」なのだと私は思うのです。
 だから、本来はこの実存を「疑う余地さえ、ないはず」なのです。

 「意味を考える」という時点で、私たちはすでに「生命という実存を、疑ってしまっている」のです。
 だからこそ、「自殺」という、「実存そのものを消してしまおう」とする行為も続発するのでしょう。


 ただ……。


 私には、生きる意味を見いだせない人たちの痛みや苦しみ、自殺という末路に至ってしまう人たちの痛みや苦しみも、分かる気がするのです……。
 スピリチュアリストの中にはそういう行為だけをとって批判したり、物事のうわべだけを見て「世の中はすべてうまく言ってるのよ」と言う人達もいますが、私はそういう人たちと同じ視点にはなれません。

 世の中にはまだまだ、多くの苦しみと、理不尽と、不毛な争いが横たわっているからです。
 そんな社会の中で、「どうして生きなければならないのだろう」と涙する人たちの痛みも、よく分かります。
 それは、「楽観思考」とか「悲観思考」とか、「光」とか「闇」とかいう問題とも違います。

 今の私たち人類の「全体像」を見ようとすれば、自ずと見えてくるはずの問題なのです。
 そうした問題を「どう感じるか」は、楽観思考だの、光だの闇だのに分類される部分でしょう。
 でも、こうした問題「そのもの」を、否定することは出来ません。
 それは、遠くの地で起きている紛争や飢餓を「私の目の前で起きてないから、知らないわ」っていうのと同じレベルのことですから。(もちろん、そういうふうに見て見ぬ振りをするのもありでしょう。でも、それはとても個人レベルの「ちっちゃい天国でしかない」と思います。いつかは必ず、向き合わなければならない日が来るでしょう。)

 そうした今の地球の中で、「生と死」は、改めて考えなければならないという側面を抱えています。

 多くの理不尽な「死」は、中東やチベットにいっぱい起きています。
 しかし、疑問符の多い「生」もいっぱいあるのです。

 看護の現場では、たとえば90代目前で認知症がひどく、特養で閉じこめられたままの状態で、呼吸機能が今にも止まってしまいそうな人の心臓を機能させるために(心臓は循環機能で、呼吸機能とはまたちょっと役割が違います)「ペースメーカー」をつけるということも行われています。(いわゆる人工心臓です。もちろん、高額医療です。)
 そういう状況を目にした看護師や医療スタッフ、家族が「生きるって、どういう意味なのだろう」と感じてしまうケースもあるのは、無理のないことだと思うのです。

 最近の救命救急では、延命措置を「なるべく行わない方向で」という指針でいるというアンケート結果も先日目にしました。
 「生きるということ」
 「死ぬということ」。
 なぜ、実存の根源的な現象を、私たちはこんなにも悩まなければならなくなったのでしょうか?

 
 「そのことそのもの」に、私たちは向き合わなければならないのかもしれません。



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プロフィール

篠崎由羅(しのざきゆら)

Author:篠崎由羅(しのざきゆら)
1970年生。幼少期から哲学・宗教学に造詣を深める。思想および思想史、それに付随した国際事情に興味を抱いて独学を続け、大学ではインド哲学科専攻。東西問わず、両者の思想に渡り研究を深める。

現在は看護師として施設で勤務しながら、その傍らで執筆活動を続けている。2016年11月にYOU are EARTH改め「WE are EARTH」の活動を再始動予定。より良い未来の地球のため、全力を尽くす誓いをたてている。

【篠崎編集担当】


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