━━━━【ブログ 思考世界 2008年2月24日過去記事より】━━━━
先日、映画EARTHを観に行ってきました。
「EARTH」 公式サイト http://earth.gyao.jp/
有名な映画なので知っている方がほとんどと思われますが、この作品は「北極から南極に至るまでの自然環境、および野生動物達の生息環境を収録したドキュメンタリー映画」です。
篠崎は子供の頃から野生動物が「大好き」で、大人になったら自然環境に関わる仕事に就きたいと思っていた程なのですが――人生、どこをどう間違ってしまったのか(苦笑)。
それでも、自然や野生というものへの敬意や「守りたい」という意識は失っておらず、WWFの会員として参加しながら、環境問題に関するイベントや講演会には積極的に出向いていたりします。
地球温暖化についてはここ数年で急激に注目を浴びていますが、確かにある程度の焦燥感を抱かなければクリアに出来ない問題かもしれないという思いも抱きます。このEARTHという映画は強い主張をしない中で、動物達などの生命における動きを映すことでそういった気持ちを視聴者側に与えるのですから、大したものだと思います。
とはいえ――。
どんなに「焦燥感を抱く問題」であったにせよ、温暖化問題はすぐに解決出来る程生易しいものではありません。
ひとりひとりの努力が必要とはいえ、あまりに事が大きすぎるが故に「焼け石に水」なのではないかという疑念が人々に芽生えたとしても、不思議ではないからです。
またそれだけでなく、地球環境という「一丸となって人類が立ち向かわなければならない問題」を前にしながら、未だに人類は分裂を繰り返しています。
これでは、スタート地点にさえ立つことが出来ません。
それに、途上国における環境問題も無視は出来ません。CO2排出を抑える為にある程度の工場に抑制が掛かるとなると、途上国においては産業の発展が難しくなる側面も否定は出来ません。そうした中で、一体どうやって途上国における資金確保をするかという問題も出てきます。
さらに言えば、些末な部分での分裂も悩みの種です。
こうした「大勢が注目する問題」が出ると、決まって天の邪鬼的視点で「それに反対する人々」が出てきます。
「地球は温暖化していない」だの「環境問題は、先進諸国が発展途上国を貶める為に造った策略だ」だの、「某国がある国の発展を妨害する為に造り出したニセの情報だ」だの――挙げればキリがありません。
私は普段、どのような意見に対しても寛容な姿勢を示していますが――ことこの問題に関しては「別」です。
厳しく、一刀両断する構えでいます。
何故なら、「環境問題は未来にも影響する、重大な事柄」だからです。
確かに、いくら統計データが地球温暖化の傾向を示していたとしても、それが確実だということは言い切れません。
ですが、それなら環境問題に反対する人達に伺いたい。
あなたは、健康診断で「癌の恐れがある」と言われた後、それでも暴飲暴食や無茶な生活を送ることが出来ますか?
「いや、あの結果は嘘だ。俺は癌などではない」そう言って、早期治療すれば治る未来を、自ら放棄出来ますか?
自分の立場に置き換えた途端答えはNOになるかもしれませんが、実際はこれと同じこと――自分達の生育環境である「地球が抱える問題」のはずです。
また、発展途上国においてはCO2の削減について、確かに厳しい側面があるでしょう。
ですがもし、だからといって「物質的な豊かさ」を求めてCO2を排出し尽くして、いざ豊かになったものの――その後地球がもたなかったとしたら……どうするのでしょう? まるで意味のない贅沢だった――そう言わざるを得ないのではないでしょうか。
温暖化の問題を解決する為には、もっと世界中がひとつとなって――自国のメリット・デメリットばかりに囚われず、もっと大きな視点で話し合わなければならないはずです。
例えば発展途上国がそれにおいて何かしらのデメリットを追うのであれば、今までさんざん地球環境を侵してきたことの懺悔も含め、先進諸国が経済的援助を約束するという方法だってあるでしょう。
物質的富や贅沢を求めていては、この問題は絶対に解決しません。しかし、自らの枠組みを外して世界がひとつになることが出来れば、解決の糸口は見付かるのではないか――そう思っています。
私自身は逆に、この問題を「世界がひとつになれる、いい機会なのではないか」とさえ思っている程です。
━━━━━━━━━━【過去記事・転載以上】━━━━━━━━━━ 2年ほど前の過去記事を掲載しました。
2年前と言えば、ちょうどアル・ゴア氏の「不都合な真実」が出版された翌年だったり、映画「EARTH」が上映された関係で、環境問題に対する注目が非常に高まっていた時期でした。
しかし、歳月の流れというのは早いもので、当時ほど今は環境問題に注目されていない印象を受けます。実際はCO2削減だけでは対応しきれないことや、太陽黒点の新たな動きが周知になったことから、そうした傾向が出ているのかもしれません。
ですが、そうは言ったところで「じゃぁ、環境問題を横に措いていいのか」といえば、それは違います。「そうした事情を踏まえた上で、最善策を講じる必要性」を私は感じるからです。
昨年コペンハーゲンで開かれた国際会議でも、やはり環境問題に関する一致した解答は出ませんでした。
最も、私は発展途上国における人達の言い分は分かる気がします。中国にしろインドにしろ、今までずっと厳しい生活を強いられていたのですから、それを急に抑制するようなことをされたら納得は行かないでしょう。それは人情として充分理解出来ますし、それを差し控えさせてでも「環境を」と叫ぶ気には、私はなれません。
でも、本来ここで最も大きな問題は
何故、こうした世界的二極化が広がったのかということではないでしょうか?
富は世界で充分循環しているにも関わらず、限られた人々のみがそれを独り占めし、多くの人達が飢えや乾きを経験しているという現実があります。途上国の人達は、自分達の土地で栽培した作物を、他国に4倍の税金を支払って、輸入しています。
作ってくれたのは彼ら――途上国の人なのに。
どんなに働いても、どんなに頑張っても決して豊かにならないという悪循環を止めない限り、環境問題は決して終止符が打たれないし、飢餓問題も解決はしないし、紛争問題も解決しないのではないでしょうか。
どんな問題であれ、すべては関連しあっています。
ひとつの問題をクローズアップして解決しようとしても、全体を見ない限り、必ずや綻びが出てしまいます。出来る限り綻びやしわ寄せがないように問題を解決する為には、「世界全体で何が起きていて、局所に起きている問題はなんなのか」を見極める目が必要なのかもしれません。
最近、篠崎はお金(経済)を
「酸素」で喩えることが多々あります。
よく「エネルギー」ということは言われていましたが、エネルギーというのはどうもピンと掴みづらい。原子力だってエネルギーだし、石油だってエネルギー。そして、それが結果的にお金に変わってしまうが故に、思考が堂々巡りに陥ってしまうからでしょう。
しかし、「酸素」と置き換えれば――世の中がいかに不公平なのか、実感出来ます。
地球は、私達万民に行き渡るよう酸素を供給してくれています。だからこそ私達は、毎日を暮らしていけるのです。意識しないでいられる関係を「空気のような存在」なんて言ったりもしますが、そのぐらい、私達は恩恵を被っている酸素の存在を自覚していません。
酸素は、森林などがあるところでは確かに充分満ちています。逆に、都会など排気ガスがどんより濁っているような場所では、息苦しく感じます。
それでも、酸素が「ない」ところはありません。おかげで私達は、住む場所に事欠くことなく、どこでも住むことが出来るのです。
では、この酸素を「お金」に置き換えて考えてみましょう。
日本はまだ、富裕層と貧困層の差はさほど大きくありません。しかし、アメリカなどではこの差があまりにはっきりしすぎています。高級車が一家に何台はもとより、場合によっては自家用ジェット機などもあったりするから驚きです。私が留学先で知り合った家族は、自宅近くで馬を三頭飼っていました。(勿論、田舎の牧場などではありません。ロスにほど近い場所でした。)
こうした状況でお金を酸素に入れ替えて考えると――とても恐ろしく感じます。
私達先進諸国の人間は、酸素を独り占めして、火を必要以上に燃やしたり、「いい空気を吸いたい」と言って無駄に浪費し、かたや途上国では酸素が吸えず呼吸困難で死んでいる人達が大勢いる――というのと、変わらないことになるからです。
地球が、誰かれ差別なく供給している酸素を、そんな使い方していいはずがない――というのは、誰もが分かることだと思います。
お金だって、同じことです。お金が派生するのは、結局地球から生み出されたものです。どんなに人類が加工したところで、その原料は地球の物質を使っているし、地球上の資源を使って加工しているのですから。
それに対し、各国で不公平が生じるというのは、まったくもって論外な話なのです。
環境問題も、結局はそこに行き着く――そう思います。
とはいえ、先進諸国の全員に「今までの中国、インド同様の生活を送りなさい」というのもまたおかしな話になってしまいます。そのぐらい、この問題はとても根深いものだと言えます。
エコロジーに関しては、「窮する程の省エネ」というのはどうしたところで不可能です。生きる範囲で最小限必要な電力は、どうしたところで削減出来ません。かといって、環境問題を無視は出来ない。
長い目で、解決を望んでいくしか、ないのかもしれませんね――。
(余談)軍事費だの核融合だの、戦争の為の実験やら何やらの方が余程エネルギーの浪費なのでそっちをまずは削減するべきなのだけれど、某国は未だ何も仰りませんね(苦笑)。核の廃絶は訴えているものの、某国が訴えても「説得力ね――。お前ら、原子爆弾落とした癖に、何言っちゃってンの?」って思っている核保有諸国は、多いかもしれません……。(ホントは、日本が言うのが一番説得力あるのかもしれませんが、日本人大人しいしね((笑)))
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