「陰謀論」という考え方の罠

 以前、山川鉱矢さん・亜希子さんご夫妻と講演会に関する打ち合わせをした際、「陰謀論について、どう思いますか?」と聞かれた──ということを記事にしました。
 それにつき、私は「ない」というニュアンスの答え方をしたと書きましたが、今回はさらにもう少し掘り下げて記事にしたいと思います。

 現在、私は2012年に関する執筆をまとめている最中ですが、そうするとどうしてもこの「陰謀論」という問題と対峙せざるを得なくなります。
 陰謀論──闇の組織とされる存在が「いる」と言う人達は、精神世界系では結構な数存在します。
 しかし、私はあえて「いない」という側に立っています。
 というよりも、もっと正確に言えば「そういう考え方を、したくない」というのが正しい答えかもしれません。

 確かに、世の中に「悪」とされる存在があるだろうことは認めます。
 また、「どんな悲劇でも、必要だった」と楽天的に語れる程、私はこころを失っていません。他者への痛みや苦悩を自分の痛みのように思えないようになったら、人間はどんなに進化したところで「いずれは滅びる」そう思います。
 本当に大切なのは、上滑りな同情ではなく「他者の痛みを、どれほど自分の痛みとして感じられるか」なのではないか──そう思えるのです。
 そういった意味では、世の中の「悪」とされる出来事は、私達に本当の痛みを教えてくれます。
 突然の事故に子供を失ったり、愉快犯に殺された親御さん達は、絶対にこう叫ぶでしょう。
「何故、家の子なんだ!」と。
 その叫びを、本当の意味で受け取ることは──私達が当事者でない限り……それは無理です。
 しかし、「その痛みを感じる」ことは、出来るはずです。
 それは、理屈ではなく──「こころで感じる」ものです。
 だから、私はどんなに文章で綺麗事を言ったり、チャリティやボランティアを呼びかけている人でも、世の悲劇や紛争の場面を見て「胸を痛めない人」というのは──本当の善人と言えるのか、非常に疑問視してしまうことがあります。
 本当の善人は、いつでも「他者の苦悩」を身近に感じ、そして、語るよりも前に「行動しているから」です。

 そういった意味で、私は「戦争や世の悲劇は、人類の学びにとって必要なものだったのではないか」そうは思います。
 だからこそ、「陰謀論」という言葉で何に対しても疑念を持つ姿勢は危険だと、そう思うのです。
 例えば、第二次世界大戦時、日本に「真珠湾攻撃」を仕掛けた裏工作があったから、何だというのでしょうか?
 起こった悲劇に、何の変わりがあるのでしょうか?
 多くの兵士達が遠い地で命を落とし、未だに遺骨として戻れない現状に、何の影響があるのでしょうか?

 9.11が仮にアメリカ側の自作自演だったとして、それで何が変わるのでしょうか?
 崩れ落ちるビルの中に取り残され、恐怖の中で死んでいった人達の魂が、それで報われるのでしょうか?
 未だに続く中東の紛争に、終止符を打てるのでしょうか?

 本当に大切なことは、「犯人捜し」なんかではない。
 今、「自分たちに何が出来るのか」を探すことなのではないでしょうか?

 もうひとつ、私はこの「陰謀論」という言葉が嫌いな理由があります。
 それは、必ず「悪役」をつくるからです。
 第二次世界大戦でも、日本は負けて戦犯とされる人達が処刑されました。
 しかし、負けたから「戦犯」にされたのであって勝っていたら、「本来は英雄扱いされていた」という矛盾に気づくべきです。 
 靖国神社には戦犯がまつられているから、参拝に云々という批判をよく聞きますが──私はそのことに対して疑問に思うのは、「あなたは戦争の責任を、戦犯とされる人達だけに負わせているのか?」ということです。

 負けたから「戦犯」とされた人々──勝てば「英雄」となっていた。
 その過ちや矛盾に気づけず、何故戦犯だけを責められるのでしょうか?
 本来であれば、「見て見ぬフリをして、知らぬフリをしていたマスコミ」や官僚達にも、責任があったはずです。でも、彼らの多くは戦犯として処刑されず、生き残っているでしょう。
 そうした人達への責任は、何故追及されないのでしょうか?

 「隠謀論」や「犯人捜し」は、その人個人にすべての責任を押しつけ、起きた事象を誰ともシェアしあおうとしないという、大きな問題点があるのです。
 確かに、大きなエゴが蠢いて世の中をおかしくしている事実は認めます。
 しかし、それは誰にでもあるものであって、特定の組織だけにあるものではありません。
 隠謀論を突き詰めていくと、結局は「世の中をおかしくした責任を、どこかの誰かに押しつけるもの」でしかなくなってしまう。その時代や環境で起きた事象の責任を、みんなで分かち合うという視点を失ってしまう──私は、それが「もっとも憂うべきこと」なのではないかと、そう思うのです。

 先日、エハンさんのブログにて「原住民は、環境の変化を自分たちの責任と考える」という記事を紹介しましたが、私達にも、そうした謙虚な姿勢が必要なのではないでしょうか?
 世の中に「隠謀がまったくない」とは言いません。
 しかし、それを言うなら多かれ少なかれ、誰のこころにも潜んでいます。
 まずは、そこから向き合うことが必要なのではないでしょうか。



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2010-03-20 | 真理 | トラックバック(0) |
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プロフィール

篠崎由羅(しのざきゆら)

Author:篠崎由羅(しのざきゆら)
1970年生。幼少期から哲学・宗教学に造詣を深める。思想および思想史、それに付随した国際事情に興味を抱いて独学を続け、大学ではインド哲学科専攻。東西問わず、両者の思想に渡り研究を深める。

現在は看護師として施設で勤務しながら、その傍らで執筆活動を続けている。2016年11月にYOU are EARTH改め「WE are EARTH」の活動を再始動予定。より良い未来の地球のため、全力を尽くす誓いをたてている。

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