私たちが、この地球に出来ること

 最近、このブログや本を読んで下さった方からメールを頂く機会が増えました。
 皆様とても鋭い視点で感想を述べられていたり、心暖まる応援を書いて下さっていたりと、本当にありがたいです。そして、中には「今、この世界に何かをしなければと、とても焦っている」というメッセージを下さる方々が複数いらっしゃいます。
 私はこういう方々のメッセージを読むたびに、世界や社会、地球のことを他人事ではなく「自分のこと」のように思い、自分のように痛みを感じている人達がいらっしゃる事実を知って、とても励まされている次第です。

 私が去年の10月、エハン・デラヴィさんと初めてお逢いしてインタビューした時も、まさに「その状況下」にいました。
 当時私は、アラビア語学校の学生でした。
 9.11をきっかけに「このままじゃいけない」という焦燥感に煽られ、世界の平和が本当に訪れるのか──その為にはどうしたらいいのかをひたすら模索し、ずっと走り続けて来たのです。
 イラク戦争当時も、「市民に犠牲者はいない」というアメリカの報道をまるであざ笑うかのように、頭を撃ち抜かれたイラク少女の遺体の写真がネットで公開された時は、「真実は一体、どこにあるのか」と発狂しそうなぐらい追い込まれた程でした。
 その日を境に私は「イスラム教」について調べるようになり、そこから派生して、アラビア語を勉強するようになったのです。

 日本はどうしてもアメリカの意見を鵜呑みにしやすいせいか、イスラム教というと「好戦的」「戒律に厳しすぎる」という印象が強いようですが、実際はそんなことありません。
 確かに、一部そうした過激派な人もいるのは事実ですが、そんなことをいったら日本だって同じですよね? 日本人全員が右翼か──と聞かれたら答えがNOであるのと同じように、イスラム教だって、全員が過激派なわけでは決してないのです。
 それどころか、彼らはすごく友好的です。
「イスラムは女性蔑視が酷い」という人達もいますが──確かに、女性と男性の格差がはっきりしているのは事実です。しかし、それは「女性と男性という性による格差」から生じているものでしかなく、それを彼らはしっかり受け入れているので、変ないがみ合いやフェミニズムの主張といったものもありません。それどころか、むしろ夫婦仲はとても良かったりするのです。奥さんはご主人の尊厳をきちんと守り、そしてご主人も、奥さんや子供の面倒をしっかりみる──そんな関係性なのです。

 短い間でしたが、真摯なイスラム教徒であるアラブ人の人達と共にふれあえたことを、私は心からありがたく思っています。
 そうでなければ、私だってアラブ人の方々を誤解したままだったかもしれません。
 私は、「もっともっと、イスラム教における世界の偏見を解きたい」──そうも思いました。
 アラビア語の学校を卒業してからは、そのまま中東に渡り、紛争解決に直接関わるボランティアの仕事かNGOにでも参加しようとも思っていた程だったのです。
 それこそが、この泥沼となってしまった「紛争地獄」を終わらせる解決手段になるのではないか──そう思ったので。

 しかし──そんな私に、再び様々な難関や疑問がわき出てしまいました……。
 例えば、実際に国連職員として派遣されている友人から聞いた「あまりにも過酷な労働状況」や「極端な秘密主義」。実際にNGOでアフリカ各国を廻った友人から聞いた、悲惨な事実──。
 海外から派遣されてくるNGOや国連は概ね「その国の上層部」と結託しているので、本当に救われるべき人達は、かえって迫害される結果に繋がっているという事実などを、実際の関係者から聞いてしまったのです。
 私が調べてきた事実は、本当に「虫めがね」を通じて拡大した僅かな一部分でしかなく、それよりももっと広い範囲ではさらなる悲劇、惨劇が横たわっていたことを知り、大きなショックを受けてしまいました。

 クラスメイトの一人だった元添乗員だった女性は、パキスタンのレストランで食事中、テロの人達に包囲されたことがあったそうです。
 とても怖かったそうですが──それよりも何よりも印象的だったのは、「みなが団欒の最中、本当に楽しそうに食事をしていた人達が、一瞬にして見せた緊迫と絶望感の表情が忘れられない」という言葉でした。

 彼らにとって、テロはすでに「日常の一部」になりつつあるのです。
 どんなに笑っていても、「いつ、なんどき」そこに巻き込まれるかわからない──。
 その緊迫感がどれほどのものなのか、平和な国に育った私たちには、およそ想像など出来ないでしょう。

 私はそうしたことへの疑問──「本当に国連機関やNGOで、紛争の解決は可能なのか」を悩み始めました。
 1994年に起きたルワンダ紛争でも、国連がほとんど機能しなかったどころか、国連軍が撤退したばかりに、一晩で2500名以上のツチ族が斬殺されたという実話があります。
 こうした問題を解決する為に、私たちは「この次元で問題解決出来るのだろうか」──そんな疑問も過ぎり始めました。

 そしてその頃。私はあらゆる精神世界の書物に目を通した中でエハン・デラヴィさんの本を読み、エハンさんに直接長々と質問メールを送ったのです。
「この世の中に対する矛盾と、それを本当に解決する方法はあるのか」といったような内容を──。
 エハンさんは、親切にも私と面談の予定を組んで下さり、せっかくだからということで、取材をさせていただきました。(それで出来たのが、YOU are EARTH機関誌一号((完売済))というわけです)。
 その機関誌の中で、私はエハンさんにこう問いかけました。

「地球も、私たちと同じように心もあり、意識もある。私達ひとりひとりの「細胞としての自覚」があれば──「私達は地球の『細胞』なんだ」という自覚がどんどん広がっていけば、地球そのものにも絶対にいい影響があるという思いが、すごく強くあるんです。だからこそ、「焦り」があるんですよ。「(自分たちが変わることで、地球も変わることが出来るのなら)どうにかしたい!」とう焦りが──。(機関誌VOL1 P12~13より)

 「焦り」──。
 これこそが、私自身がずっと上記「9.11」から抱えてきた叫びでもありました。

 だからこそ、私は読者の皆様が送って下さるメッセージの中に書かれた「焦り」の気持ちが、よく分かります。
 私自身が、ずっと今まで「焦っていたから」です。
 どうにかして、この星を良くしたい──と。
 そして、今でもきっと「焦っている」のでしょう。
 ただ、以前と違うのは、あらゆる角度で見えてきたものがあって──それが故に宇宙の流れに任せよう、という思いが少しずつ強くなってきたところかもしれません。

 アンデルセン童話に、「子供を死神にさらわれたお母さん」の話があります。お母さんは子供を取り戻す為に死神を追って旅に出て、その途中で服はボロボロになり、白髪になって、しまいには視力まで失います。
 そこまでしてようやく、神に召された子の前に辿り着き、「子供を返してください」と懇願しました。
 神様は何も言わず、その母親に「その子が生きていた場合の運命」を見せました。
 その時、何もかも失ってまで子供を求めていたはずのお母さんは、ひとこと──

「神の、思し召すがままに」

 そういって、子供を諦めたのでした。
 私が小さい頃読んだ作品なので多少うろ覚えなのですが──今の私の心境の変化は、そのお母さんに近いものもあるかもしれません。

 私は「アセンション真実への完全ガイド」の中で、「この次元が電気的宇宙論として二元性をもって誕生しているのであれば、どうしたところで摩擦も対立も避けられないのではないか」という考察を書きました。
 仮にそれが事実であれば──哀しいけれど、紛争は「止められない」のです……。

 でも、だからといって私はまだ諦めてなどいません。
 童話に出てきたお母さんのように「地球の運命」を見せられたわけではありません。
 だからこそ、「別の方法を考えよう!」そう決意したのです。

 エハンさんは、「この次元の問題を解くには、『この次元を超えたところから、答えを探さなくちゃならない』」と言っていました。
 まさにそうなのだろうと、私にも思えるのです。「それなら、本当に平和な世界(高次元)の青写真を先に完成させてしまうことの方が、先決なのではないだろうか」と考えました。

 私自身は、幼少期から体外離脱を繰り返す体質だったので、その中で自然と共生しあいながらも発達した文明なども見たことがあります。
 その真偽云々よりも、私にとって何よりも価値があったのは「人類が平和に暮らせるかもしれない青写真が存在している」という事実でした。
 精神世界の人達は、そういう離脱体験や次元の話になると、すぐその高低(4次元レベルだとか5次元だとか6次元だとか)に拘りますが、そんな差に何の意味があるのでしょう?
 本当に大切なのは、まず目の前のハードルを越えることでしかありません。一足飛びに三次元から六次元になったりする必要なんかなければ、八次元になる必要もないのです。

 私は「如何にして、高次元システムの青写真を明確化するか」を探究していく中で、カヴァーロさんにいくつか高次元における質問をして、返答を頂きました。
 頂いた返答は驚くような内容ばかりですが、その中で「この次元と、高次元における徹底的な差」を、ある程度考察することが出来ました。
 ですので、逆にこの溝を埋めることが出来れば、私達人類は、大きく飛躍することが出来るのではないか、と考えています。

 アセンションは、待つものではなく「そうやって、自分たちから『起こすもの』」なのではないか──そんなふうにも思えるようになりました。
 たとえ99%困難なことだとしても、1%の望みがあるのであれば、私はそれに「全力を尽くして、賭けていきたい」──強くそう望んでいます。

(高次元に関する書籍は、今年の冬か来年の頭ぐらいに出版を目標にしています。その前に、カヴァーロさんのインタビュー本や私が質問した内容の返答に関する本が秋頃出版されますので((私の質問は、ほ~んのおまけ程度でしかありませんが(^^;)、頂いた返答内容は素晴らしい価値があるものです))是非、楽しみにしていてください。)

●多くの方に、「真剣な目で地球人類の進化に意識を向けて欲しい」と、強く願っています。
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※近々、このトークイベントを主体とする内容の記事を連載予定ですので、是非お待ち下さいませ。

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プロフィール

篠崎由羅(しのざきゆら)

Author:篠崎由羅(しのざきゆら)
1970年生。幼少期から哲学・宗教学に造詣を深める。思想および思想史、それに付随した国際事情に興味を抱いて独学を続け、大学ではインド哲学科専攻。東西問わず、両者の思想に渡り研究を深める。

現在は看護師として施設で勤務しながら、その傍らで執筆活動を続けている。2016年11月にYOU are EARTH改め「WE are EARTH」の活動を再始動予定。より良い未来の地球のため、全力を尽くす誓いをたてている。

【篠崎編集担当】


【篠崎の著作本】

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【第Ⅱ部に篠崎の質問文が一問一答形式で掲載されています】
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