何故、日本は自殺者数が減らないのか?

 ここしばらく、日本は自殺大国として記録を維持し続けています。
 でも本来、物質的にこれほど恵まれている国はないだろうに、一体何故そういう国で自殺者が多いのだろう……と、途上国や紛争多発地域の人達は首を傾げたくなることでしょう。

 何故、経済的に恵まれた日本で自殺が多発しているか──理由はいくつか挙げられますが、その中でも大きな要因と思えるのが「こころの空洞化」です。
 これは、ある意味「日本の試練」とも言うべきもののような気がします。
 かつて日本民族は、(このブログでも何度も書いたように)とても繊細な感受性を持っていました。季節感豊かで、四季折々の情緒を表現し、また音を言葉化する才能にも恵まれていました。
 しかし、第二次世界大戦ですべてを失ってからというもの、日本に入ってきたのは物質の豊かさだけが語る幸福感でした。勿論、当時それは「人真似」ならず「国真似」──アメリカに準じたものでしかありません。
 いつしか私たちは、季節の移ろいや「その時だけのとっておき」というものを退け、「年中、いつでも食べられるもの」「年中、いつでも手に入れられる環境」といったものばかりを推奨し、気がつけば「我慢」という言葉さえも忘れてしまったような気がします。

 本来、旬の食事は「季節を愛しむ心」や、「自分たちが自然のリズムの中で生きている」ということを思い出させてくれたのに、そうした「旬」さえもが、日本の習慣から奪われてしまいました。
 そのせいで、スーパーにはいつでも秋刀魚があり、すいかもあり、メロンの隣でみかんが売られている始末。おそらく、子供達の中には旬というものを感覚ではなく「暗記」で覚えざるを得ない子達が、増えているのではないでしょうか。
 こうした「いつでも均一化された生活」が生み出すのは、虚しさであり、心の空洞化です。
 また、均一化されてしまった生活の中では「我慢」という場面に出くわすこともそうそうなくなり、気がつけば我慢は「ストレス」という形で語られてしまうようになりました。
 勿論、そうした空洞化だけが自殺の直接的な原因とは限りませんが、多かれ少なかれ「間接的要因にはなっている」と、そう思います。

 ここ最近の不景気が自殺者数に拍車をかけているとも言いますが、仮にこの不景気が直接的原因であるならば、日本よりも失業率が高いアメリカはさらに自殺者が増加していて不思議はないですし、日本よりももっと貧しい国々の方が自殺者数が増加していておかしくないはずです。
 すなわち、こうした日本の自殺者数が物語っているのは、外的影響ばかりではなく、内面的なものが大きいと、私には思えるのです。

 私は、日本の風土と国民の関係性を、よく「管理された水槽の中で飼われている熱帯魚」に例えることがあります。
 日本の風土が「管理された水槽」で、「熱帯魚」が国民。
 熱帯魚は美しいですし、とても繊細です。しかし、その分ちょっとでも環境が厳しくなれば、それを乗り越えることが出来ず、死んでしまうでしょう。清浄器が働かなくなれば瞬く間に水槽は濁ってしまいますし、酸素も少なくなってしまいます。
 今、日本に起きているのはまさに「その状態」のような気がするのです。

 しかし今、時代の中で起きているのは「グローバル化の波」です。
 アメリカから起きたグローバリゼーションに関しては批判も多く、反してナショナリズム化しようとする国々が目立つようになりました。
 ですが、時代は明らかに逆の向き──「国際的に開かれる動き」の中にあります。どう考えても、このままみながナショナリズム化して鎖国状態になるようなことはあり得ないし、不可能だからです。どんなに「移民反対」だのと言ったところで、少子化問題、高齢化問題が進む国においては移民に頼らざるを得なくもなってくるでしょう。
 そうした中で入ってくるのは、管理された水槽の水ではなく、「厳しい海水である可能性が高い」のです。

 そうした時代を乗り越えていく為にも、個々人が「強さ」を身につけることが大切だと、私は思います。
 本来、そこに必要なのが「精神世界」なはずです。先に書いたように、今の自殺者数増加は外的な影響ばかりではなく、蔑ろにされ続けてきた「内面の問題」の方が大きいからです。
 死も、苦も、その正体が何かを模索することなく、安易な言葉として一人歩きしてしまったこと自体、私たちが如何に精神における影響を考えずに生きてきてしまったかの証明なのですから。

 苦悩は「相対的」であり、絶対的ではありませんが、
 死は「相対的」ではなく、絶対的なのです。


 その差を、自殺をすぐに考える人達は理解していないのではないか──そう思えます。(もし「この意味が分かりづらい」と思った方がいましたら、是非、ご自身の中で解答を出してみてください。そうすることが、強い精神を生み出す為のきっかけにもなるはずです。)

 もっとも……。
 増加する小学生の自殺に関しては、こうしたことを強調出来ないのが辛いところです。小学生ではまだ何もほとんど「分かっていない状態」の方が多いので、そんな過程で自殺してしまうというのはこれは「本人の意志」というよりも「メディアの影響が強い」ようにも思えます。
 もし、本気で「自殺減少」に働きかけたいと社会が思っているのなら、ものの試しに「自殺に関する報道を、いっさいしない」ということをしてみたらいいように思います。
 そうすれば、本当の自殺者数というのが見えてくるようにも思えますので。それでもまだ3万を超えるようであれば──その時は、多くの人が精神的に強くなれる方法を、模索した方がいいのかもしれません。


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プロフィール

篠崎由羅(しのざきゆら)

Author:篠崎由羅(しのざきゆら)
1970年生。幼少期から哲学・宗教学に造詣を深める。思想および思想史、それに付随した国際事情に興味を抱いて独学を続け、大学ではインド哲学科専攻。東西問わず、両者の思想に渡り研究を深める。

現在は看護師として施設で勤務しながら、その傍らで執筆活動を続けている。2016年11月にYOU are EARTH改め「WE are EARTH」の活動を再始動予定。より良い未来の地球のため、全力を尽くす誓いをたてている。

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