未来への一石*日本の防衛問題を考える*

 先日記事にした「カタツムリの哀しい思い出」に関して、多くの方からメールを頂きました。
 誠に、ありがとうございます──。
 メールを下さった皆様ひとりひとりにお返事したいのですが、時間の都合上こちらでの御礼のみで失礼致します。(送って頂いたメールは、すべて拝読しております。なかなかお返事出来ないことの方が多くて、本当に申し訳ございません。皆様からのメールは、とても励みになっております。本当にありがとうございます。)

 生命の尊厳については今までことあるごとに語られてきたようでありながら、まだその本質は「決して多くは語られていないかもしれない」そうも思います。
 その理由は、今まで人類が「死」というものをタブー視していたからでしょう。
 本来「生命」は、死をも意味します。
 生命を尊重するということは、生きることだけでなく「死も尊重する」という意味です。それが理解出来ていれば悪戯に生命を脅かすこともないでしょうし、また同時に「どんな生物においても、寿命を全うする権利がある」ということに気づけるし、また、医療が発達して闇雲に延命措置をすることが必ずしも正しいことではないということにも気づけるはずです。
 そうしたことに気づけるのが未だ精神世界を探究する人々しかいないということは、如何に今まで「死」というものが無視され続けてきたかの証明のように思えます。
 生も、死も、両者「生命の一側面」であって、この三つの関係は決してバラバラなものではない──生命の軽視は死の軽視、生の軽視に繋がり、死の蔑視は生命の蔑視、生の蔑視に繋がる。昨今自殺が続いたり、或いは衝動的殺人などがあるのも、結果的には「生命の軽視」──生の軽視(それは実際に、殺人を犯してしまった当人自身の「生の軽視」にも繋がるでしょう)、死の軽視になるのだと、そう思います。

 さて、今回も根源的にはこの生─生命─死に関わる内容です。
 先日、「日本の防衛」に関してメールで質問を頂きました。
 質問者の方は──

●菅内閣で、武器輸出三原則を見直すとの話が出ている件(参照※1 文末)
●上記を鑑み、日本の防衛を考えた場合に軍事武装すべきか、それとも覚悟を持って非武装でいくべきか。


 ──ということに関して、質問してくださいました。
 これはとても大切な質問だと思った為、ブログの方で答えさせて頂こうと思った次第です。

 質問者の方は、「自問自答しても答えが出ない」と仰っていましたが、確かにこの問題は即答出来るような簡単なものではありません。
 個人的なことであればいくらでも言えますが、ひとつの国──色々な考えや思い、様々な状況や様々な精神的レベルの人達がいる団体における答えとして、安易に出せるものではないはずです。
 ですので、答えが出ないということは誠実だからこそだと、そう思います。考えれば考えるほど、そして、他者のことを想定すればする程、ますます答えが見えなくなるのがこの手の問題だからです。
 中国尖閣諸島の問題を皮切りに、北朝鮮の韓国への攻撃、日本の界隈は1年もしないうちにいっきに緊迫しつつあります。そうした背景もあって、菅内閣では「三原則の見直し」が提案されたのでしょう。
 また、日本は第二次世界大戦後アメリカの保護下にありましたが、今やそれは時代が遅し、日本も国として独立する意味で、防衛対策を練るべきだという意見も多々あると思われます(日本の政治家達が独立した思想の持ち主になれるかどうかは、まったくの別問題として──)。
 そう考えると、「軍事武装した方がいい」という意見が正当のように聞こえますし、おそらく国民にアンケートなりで聞いても「軍事武装した方がいい」という意見がほとんどのような気がします。

 しかし──私はあえて、「非武装」を主張します。

 聞く人によっては、私のことを非国民だと思ったり、或いは左翼だと思われるかもしれませんが、別にどう思って頂いても構いません。
 そもそも「地球がひとつの国」と考えている私にしてみれば、右も左も上も下もアカもミドリ(?)もないからです(笑)。
 例えて言えば、ひとつ屋根の下で暮らす大勢の兄弟達が、「俺は弟に命を狙われているかもしれないから、いつでも防衛出来るように包丁を持っていよう」「兄貴に襲われないように、いつでも両手にカイザーナックルしておこう」と互いに思って、ギスギスと生きているように見えてしまうのです。
 兄弟達は互いに自分たちの部屋の前に「カラーテープ」で仕切りを作り、「ここから一歩入ったら、ぶん殴る」「お前こそ、ここから一歩でも入ったら蹴っ飛ばすからな」と言っているかもしれないですね。人類が生まれたばかりであるのなら、それも致し方ないかもしれませんが──これだけ文明が進化してもまだそのレベルだというのは、何だか哀しくさえも思えます。

 もっとも──。
 今は兄弟喧嘩(?)の例で喩えはしましたが、実際にそんな簡単なことではありません。
 先程も言ったように「個人の問題」であれば馬鹿馬鹿しいで済むものでも、その背景には無実の国民というあまりに哀しい犠牲者がいるのですから──。

 だからこそ、この「武装」「非武装」の問題は、一筋縄ではいかないのです。

 ただ、ひとつだけはっきり言えることがあります。
 それは、ひとりでも理想を体現しようと決意する人がいなければ、永遠に理想が現実化することはないだろうということです。 
 「今」という時代においては、非武装を唱えることがどれほど難しく、またレベルの高いことなのかは、多くの方が実感されていることでしょう。
 しかし、だからといって諦めてしまっては、これから先の未来永劫、非武装は「ただの理想」で終わってしまいかねないのです。
 「今、すぐに」叶うことはないかもしれなくても、今を生きる人達が少しでも「互いの国々が非武装になり、核なども保有せず、調和しあえる時代が来るようにしよう」──そう決意することで、今すぐに実現出来なくても、100年後に叶うかもしれないのです。
 私は「自分が生きている今が、幸せであればそれでいい」とは思っていません。むしろ、「今がどんなに辛くても、私がこの世を去った後の未来に末永い平和と調和がもたらされるのであれば、その為にならどんな苦労にでも耐えよう」そう思っています。

 私たちが「今」に紡ぐ想いや行動は、すべて「未来」へと引き継がれています。
 だからこそ、どんなに「理想」だと思えるものであっても、決して諦めずに──それが実現不可能そうに見えるものであれば尚更、強く、理想を念じることが大切だと、私は思っています。

 いつか、みながまるで当たり前のように他者を思い遣り、他者を傷つけることを恥じ、戦争があった時代を振り返っては「何でこんな酷いことを。信じられない」と異なる民族同士で言い合えるような、そんな時代が来ることを、心の底から祈りつつ──。   

(参照※1)三原則見直しと、武器輸出の緩和についての記事↓
http://j.peopledaily.com.cn/94474/7226022.html

【参考資料】
戦争、核実験に関する動画のリンク集です。
これらを見て再度、武装問題に関する答えを、皆さんなりにご一考頂けますと幸いです。

◆World Battleground, 1000 years of war in 5 minutes
(過去1000年間の間に、戦争が起こった地域が分かるという動画です。1900年以降、戦争が急激に多発するのを見ると実に考えさせられます。)
http://www.youtube.com/watch?v=1hsDn2kNriI&feature=youtube_gdata_player

◆2053回の核爆発の場所が分かる映像
http://videotopics.yahoo.co.jp/videolist/official/others/p707541ee67c997c8e5cf1f9cea76f097

◆(衝撃映像)核兵器、水爆、原爆の実験映像
http://www.youtube.com/watch?v=iNR65L4frUU&feature=related

もうひとつ、核実験の悲惨さを語る動画です。イギリスがウイグル地方で繰り返された核実験の影響を調べる為に、極秘で調査をした内容の記録動画です。(分割されて続きがあります。)
【ウイグル】中国の核実験 潜入調査その1【シルクロード】
http://www.youtube.com/watch?v=37sFp3pcPHo


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プロフィール

篠崎由羅(しのざきゆら)

Author:篠崎由羅(しのざきゆら)
1970年生。幼少期から哲学・宗教学に造詣を深める。思想および思想史、それに付随した国際事情に興味を抱いて独学を続け、大学ではインド哲学科専攻。東西問わず、両者の思想に渡り研究を深める。

現在は看護師として施設で勤務しながら、その傍らで執筆活動を続けている。2016年11月にYOU are EARTH改め「WE are EARTH」の活動を再始動予定。より良い未来の地球のため、全力を尽くす誓いをたてている。

【篠崎編集担当】


【篠崎の著作本】

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