先日、ナショナルジオグラフィックチャンネルでまたもや興味深い動画を観ました。
内容は
宇宙の終焉に纏わるもので、
「いつ、どのようにして宇宙は終わりを迎えるのか」ということを、現在ある説を挙げて解説した内容です。
宇宙の終焉(勿論、今すぐというわけではないのですが)には「3つのケース」が考えられていて、ひとつは
「ビッグクランチ」といって、「ビッグバンで拡大した宇宙が、今度は重力に引きつけられ収縮し始め、ビッグバンが起きた時ぐらいにまで小さくなる」というもの。
この説は以前からよく耳にした説ですが、最近ではあまり主流ではないようです。
そもそも、この理論だと「宇宙の中央に、巨大なブラックホールのようなものが存在しなければならない」のですが、宇宙の中央をどこでとるかも疑問だし、銀河系のような渦巻き状のものならともかく、ちょっと想定しにくい状態です。
その為、むしろ最近では「ビッグチル(ビッグフリーズ、という学者もいます)」と「ビッグリップ」が有力視されているようですが、この両者の起こり方に私は興味深いものを感じた次第です。
まず「ビッグフリーズ(私はこちらの言い方の方が慣れているので、こちらで統一させて頂きます)」というのは、例えて言えば
水滴が水面上に落ちて波紋となった際、どんどん拡大して、しまいには消えてしまうのに似ています。
宇宙も大爆発した後、みるみるうちに拡張していきましたが、それは減速することなくどんどん加速していき、やがて星々は互いに見えなくなるぐらいに遠ざかり、ついにはエネルギーも底をついて凍り付いてしまう──という説です。
また「ビッグリップ説」というのは、ビッグフリーズと同じく「宇宙は拡張に拡張を続けた結果、ついには原子レベルまでも崩壊し、すべてが弾け飛ぶように消えてしまう」というものです。
ビッグフリーズよりも劇的な終末で、桜吹雪のような散りっぷりに何だか惹かれるものさえ感じますね(笑)。
原子が崩壊する──という感覚、今ひとつ分かりづらいですが、それこそ映画の中にありそうな「崩れっぷり」なのでしょうね。一番近いイメージは……映画マトリックスの三作目「レボリューション」で街の姿が一瞬にして散り散りになり「違う街へと姿を変えた」のに似ているかもしれません。もっとも、ビッグリップ説の場合だと「違う街」に姿は変えず、そのまま消滅してしまうだけですが──。
「ビッグフリーズ」にしろ「ビッグリップ」にしろ、根拠となっている理論は
宇宙は未だに拡張していて、しかもどんどん加速しているということに裏付けられているようです。
ビッグクランチは「逆」で、この説でいけば「すでに収縮は始まっていなければならない」ことになるそうですが、宇宙の加速化はますます進んでいるそうなのです。
また、この「加速化」には
あるエネルギーの存在があるらしく、私はそれを聞いて感慨深いものを覚えた次第です。
この「ビッグクランチ」にしろ「ビッグフリーズ・リップ」にしろ、実は
ある力の存在がなければ、成し得ないものだったりするのです。
ビッグクランチは、フリーズ・リップとは
逆の作用です。ということは、
宇宙にある拮抗するエネルギーの存在があるからこそ、この真逆な理論が提唱されたということになるわけです。
そして、この拮抗する力関係こそが、重力に関わる
暗黒物質と、
ダークエネルギーです。
…………。
黒黒づくしで、何だか両方「悪者」みたいですね(苦笑)。
どちら側についても、ダークサイドに墜ちてしまいかねない雰囲気ですが──。おそらく「正体が今ひとつ不明」ということで、こういう名称になっているのでしょう。
ちなみに、この暗黒物質とダークエネルギーは、力関係的には「真逆の働き」があるようです。
暗黒物質は「重力」として収縮する働き──そして、ダークエネルギーは「拡張させる働き」があるそうなのです。
すなわち、この両者のバランスがどのようになっているかで、宇宙は「ビッグクランチ」になるか、或いは「ビッグフリーズ・リップ」になるか、運命が分かれてくるそうです。
今は「加速化している」ということなので、ダークエネルギーの方が強いのでしょうね。
でもこれ──非常に「面白いな」と思ったのが、
どちらも純粋な力でしかなく、その両者に善も悪もないということの顕著な例のように感じることです。
暗黒物質は(何だか名前のイメージは悪いですが)収縮への働きがありますが、今の宇宙にこの物質が欠片もなくなったら、それこそ宇宙は瞬く間に「拡散してしまう運命」です。明日の朝起きたら何故か太陽が見あたらず、突如温度が氷点下を遙かに超えて「地球上の生命、一瞬にして凍結」なんてことになりかねません。
そうならずに済んでいるのは、暗黒物質のおかげなのです。
また逆に、ダークエネルギーがまったくなかったらどうなるかと言えば──これまた、今度は収縮して潰れる運命。
右に転んでも左に転んでも──という状態です。
それを思うと、世界の真理も「似たようなものなのではないか」と感じる次第です。
すべては
相似関係にあると私は思っているので、宇宙の法則はイコール、私たちの精神にも現れていると思います。
私たちは、拮抗する力は何にでも「善悪」という枠を設け、ジャッジしたがりますが、本来は暗黒物質とダークエネルギーのように
いいも悪いも「ない」のでしょうね。どちらに偏っても、終わりは来る──。
本来、もっとも理想的なのは
拮抗する力の狭間に立ちながら、両者のバランスを取ることなのかもしれません。
暗黒物質がなくても、また、ダークエネルギーがなくても宇宙のバランスが欠けるのと同じように。
ちなみに。
カヴァーロさんの話では、「高次元にも、悪と呼ばれる存在はいる」のだそうです。(ただ、進化過程にある地球のような惑星に、そうした悪の存在は入れないのだとか──)
スウェーデンボルグも、霊界体験談の中で「神にとっても悪は必要で、そのバランスをとることこそが一番大切」ということを述べています。
もし地球がアセンションした場合、私たちは自らの選択によって赴く場所を決めることになるとしても、その先にあるのは「バランスを取る必要のない、絶対的領域」かもしれません。
すなわち、一段階上の世界は(例えて言えば)「ダークエネルギー的作用」をする領域か、或いは「暗黒物質的作用」をする領域の二つに完全に分かたれていて、その「どちらかに属することになる」というケースも考えられます。
仮にそうだとしたら──今のこの次元にあるような
いろいろな力関係がごった煮の
闇鍋状態というのは、実はとても貴重なものなのかもしれません。
今のうちに、たっぷり
バランスをとることを学んだ方がいいのかもしれませんね(笑)。
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