地震が起きた11日──それはとても寒い日のことでした。
3月とは思えない冷たい風が吹いていて、電車が全線ストップしてしまっていた横浜の某駅周辺では、みなが凍えて待ち呆けていました。
マクドナルドがあったので入ろうと思ったのですが、残念なことに閉店していました。おそらく地震による影響で臨時休業にしたのでしょう。
電車は「17時まで運転見合わせ」と言っていましたが、17時を過ぎてもいっこうに復旧の気配がありません。1時間もずっと待ち続けていた人達に、やや諦めの空気が見られた──その時。
マクドナルドの店員が、トレーに温かい珈琲を持って来てくれたのです。
「皆さん、寒いでしょうからこれで温まってください」と。
その場にいた人達は施されたその珈琲によって、体だけでなく心も暖まったに違いありません。
私自身も、人の優しさによって救われたひとりです。
22時以降に一部の電車は復旧したものの、私の最寄り線は運休したままだったので、横浜駅での野宿は「ほぼ決定」でした。会社に戻ろうにも階段の壁や天井の一部が崩落してしまった関係で、「危険故立入り禁止」が言い渡されていたので戻ることも出来ず──官房長官が「職場待機」を呼び掛けていても、「それがしたくても出来ない」といった状況にあったのです。
とても寒い日だったので、どうしようかと悩んでいた時、偶然一緒に避難した職場の方が「よかったら、私の家に泊まっていかない?」と誘ってくださったのです。
その方との関係は顔見知り程度で、地震の後に避難した場所で話をしたのが「初めて」でした。同じ職場にいるとはいえ素性もほとんど知らない人間に親切にも宿を貸してくれたその方の優しさに、心から感謝しています。
あのまま横浜駅で野宿をしたら、間違いなく私は体調を崩したでしょう。ホテルをとろうにもすでに22時を過ぎていたし、おそらく多くの人がそう考えただろうからほとんど満室の可能性もあるし、その方が自宅を提供してくれなければかなり厳しい夜を明かさなければならなかったはずです。
未だに被災地では行方不明の方々、厳しい避難所生活を強いられている方々も大勢います。
世知辛い世の中と言われるようになって久しいですが、こうした時期だからこそ、私たちは「思い遣り」をもって状況を見つめ、人と接することが大切なのかもしれません。
東電が発表した計画停電の影響で、首都圏は大混乱となりました。私の職場もその影響により、今日は「業務中止」が言い渡されました。明日以降の業務再開も、目処がたっていない状態です。こうした企業は他にもあるでしょうから、おそらくは日本経済に大きな打撃をもたらすこととなるでしょう。
しかし、こういう時こそ
痛み分けの精神が必要だと──私はそう思います。
日本民族は今までにも、色々な危機を経験してきました。先進諸国における災害としては世界史上初とも言える災害に見舞われてしまいましたが、神もきっと
乗り越えられない試練を与えないと思えるのです。
日本民族が思い遣りや細やかな感受性を持った民族であることは、このブログでも再三書いてきたことです。忘れられつつあった「日本の民族性」を、今こそ発揮すべき時なのかもしれません。
互いに思い遣り、助け合う精神──。
それこそが、日本人の特徴を表す言葉だと……私はそう思っています。
●多くの方に、「真剣な目で地球人類の進化に意識を向けて欲しい」と、強く願っています。
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【お知らせ】
15日に公開予定だった第十章は、地震の影響により篠崎の予定が大幅に変更となってしまった為、延期とさせて頂きます。公開日については、追ってご連絡します。※携帯の方は「
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