『この世は幻(まぼろし)』という言葉の真相

 以前に比べると昨今は、「この世(現実)は幻覚である」という概念がだいぶ浸透してきたように思います。
 しかし、一部ではその意味が曲解されているように感じられることも増えてきました。

 現実とは、私たちが見る「夢」のようなものであり、実存は異なる次元に存在する──。
 それを説明する際よく引き合いに出されるのが、映画「マトリックス」です。あの映画と同じように、私たち生命体はマトリックスの中でコンピューター(実際は映画と異なり、もっと愛ある存在ですが)に繋がったまま真の世界も真なる自分の正体も知らずに眠っている繭のようなものだ、と言われています。

 「この世(現実)は幻覚」ということへの曲解でよく見受けられるのが、「日常の否定」「社会からの逃避」です。
 勿論、そうすることが本人(魂)にとっての学びであったり目的であると言うのなら、止めはしません。
 しかし、ここで思い出して欲しいのは覚りを求めた僧侶達も、必ず日常生活の働きかけをしてからでないと修行に入れなかったという事実です。日本の禅寺でも、入り立ての雲水は炊事洗濯といった日常の雑用から入ります。そうした日常業務をこなせないうちは、一人前の僧侶と見なされることはありません。
 仏陀は、必ずしも現実社会を否定したわけではないのです。その証拠に、仏陀生存の時代にも「在家信者(社会で普通に生活しながら、修行にも励む人達)」がサンガ(僧団)に参加することは認められていたという史実が残されています。もし現実社会を仏陀が否定していたとしたら、在家信者は絶対に認められることはなかったはずです。
 仏陀が否定したのは、この世(幻覚)をすべてとして自らを溺れさせてしまうことであって、現実社会そのものではありません。むしろ、現実社会を否定してそこから逃避してしまうことは、回り回って「幻覚である社会に溺れてしまった」ということにも繋がってしまう危険があります。

 「それなら、一体何をもってして『この世が幻である』という感覚に至ることが出来るのだろう?」──そうお考えの方もいるでしょう。
 ここでひとつ、実験をしてみたいと思います。


 まず、心を鎮めるために深呼吸をしてください。

 次に、最近あった出来ごとを思い出してみましょう。
 その中で、とても嬉しかったこと。
 或いは、すごく辛かったこと──嫌だったことなどを、思い出してください。
 特にそういった出来事が思い当たらないという人は、あなたが大好きな人や、或いは、大嫌いな人を思い浮かべても結構です。

 思い浮かべたでしょうか?

 では、ここで質問です。

 あなたが思い浮かべた出来事、人──それらは今、「どこにありますか」?
 それらの出来事は、今、あなたの目の前で展開されていますか?
 その人は今、あなたの目の前に立っていますか?

 さぁ、どうでしょうか。

 あなたが思い浮かべたことの「実存」は、果たしてどこにあるのでしょうか?
 今、それを掴むことが出来るでしょうか?

 ──出来ませんよね。
 それはまるで、「夢の中で手にしたコインを、目が覚めた後も握りしめておくことが出来ない」のと同じように、儚く消え去ってしまったことと思います。

 そう──すべては「あなたのこころの中で蘇ったこと」でしかないからです。

 この実験で分かるように、私たちは「こころの中で、何度でも過ぎ去ったことをリフレイン出来る」のです。
 場合によっては「実際に起きていないこと」だって、リフレイン出来ます。
 そう。
 あなたが「現実だ」と思っているのは、あなたの「こころの中に映し出されたものだけ」なのです。



 これが、「この世は幻」の真相です。

 どんな出来事にも善も悪もなく、すべては「現象」として起きている。
 それをどのように「こころの中で再生するか」は、あなた次第でしかないということなのです。

 こういうふうに紐解けば、現実社会が「幻」であるということは、何となくお分かり頂けることと思います。
 そして「この世は幻」ということと、「現実社会に対して、何の働きかけもしない」ということがまったくの別問題であるということも、分かって頂けることでしょう。

 この世は幻であるということを自覚するということは、どのような結果に対しても執着しないという心の在り方なのです。
 だからこそ、深遠な真理に少しでも近づこうと日々努力しているスピリチュアリストの人には、そうした「この世は幻である」という視点と同時に、現実社会を少しでも良くしていこうという働きかけに参加していって欲しいのです。
 「この世は幻」という視点に立てた人だからこそ出来ることというのは、沢山あるはずです。

 世界の全体像を見つめようと心がける真理探究者やスピリチュアリスト達に、是非、現実問題へも目を向けて欲しい──そう願う次第です。


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2011-12-18 | 真理 | トラックバック(0) |
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プロフィール

篠崎由羅(しのざきゆら)

Author:篠崎由羅(しのざきゆら)
1970年生。幼少期から哲学・宗教学に造詣を深める。思想および思想史、それに付随した国際事情に興味を抱いて独学を続け、大学ではインド哲学科専攻。東西問わず、両者の思想に渡り研究を深める。

現在は看護師として施設で勤務しながら、その傍らで執筆活動を続けている。2016年11月にYOU are EARTH改め「WE are EARTH」の活動を再始動予定。より良い未来の地球のため、全力を尽くす誓いをたてている。

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