先日、「イスラーム銀行」についての講演会に参加してきた――ということをご紹介しました。イスラーム銀行というのは「利子がない」ということを事前にお話しましたが、そうはいったところでまだまだ改善点、問題点は沢山あり、すぐにも日本で実行出来るかと言えば「難しいだろう……」というのが私の感想でした。
以前触れたように、歴史においても「理想的な社会システム」というのはありました。しかし、どんなにそれが一見「素晴らしいシステム」に思えても、必ず失敗しています。(成功例がないのは、現代社会を見ればお分かりのとおりです。)
何故、失敗してしまうのでしょう? 明け暮れる戦争や飢餓に疲れ果て、一縷の望みをかけて民衆達が啓蒙家に賛同し、命をかけて革命を起こすのに――何故、失敗してしまうのでしょうか?
勿論、「革命」という力の法則がそこに働いたから――という考え方も出来ます。でも、一番の理由はやっぱり
「理想的なシステムを構築出来る程、人間の意識が進化していないから」。
ここに尽きるのではないでしょうか?
私は現在、語学学校に通いながら、国際政治、様々な紛争問題、経済問題について独学しています。しかし、どんなに「学問の上では常識とされること」でも、その背景に「霊的な関連性」を垣間見なければ意味がありません。それこそ、机上の空論で終わってしまいます。
何故、「国際政治」という枠組みが人間に必要だったのか?
何故、これほど多くの戦争が繰り返されてしまうのか?
何故、平和・平等が謳われるようになっても未だアフリカでは飢餓が続き、不当な搾取が続くのか?
これらの答えは、決して学問的には得ることが出来ないのです。
何故なら、究極に言えば――
人間とは、何なのか。
ここが見出せない限り、上記の答えには辿り着けないからです。
じゃぁ、人間って何なんでしょう?
進化した猿でしょうか?
でも、猿って泣きませんよね。「イッツァ・スモールワールド行って、感動して泣いちゃったよ~」なんて猿、どこにもいませんよね。(いたらスゴイぞ……)
では、パスカルが言う「考える葦」なのでしょうか?
考えるだけじゃ、一番人間にとって基本的な「愛」――こころが、欠けてしまいそうな気がします。
きっと、人間という存在は「定義づけ」が出来ないものなのでしょう。
逆に言えば、「自分が人間をどう定義づけするか」で、その人の生き方そのものにも影響するのかもしれません。「自分が、人間に何を期待し、何を失望しているのか」――それを知るきっかけとも言えます。
では、みなさんだったら、どのように人間を定義づけしますか?
ちなみに私は、「神(宇宙)の子である」――そう定義づけしています。
人間の肉体を、「ミクロコスモス」って言うケースがありますよね。その理由――私は、「人間の肉体が、秩序に基づいているから」だと、そう思います。
細胞やDNAのメカニズムほど、「秩序だったものはない」――そう思います。これぞ、本当に天体や惑星の動きと同じようなものだとそう感じます。事実、人間は月の動きに作用されていますよね。それは宇宙に「共鳴している」からなのだと、そう思えるのです。私達人間が宇宙の子供(分身)でなければ、何故、共鳴するのでしょうか?(ちなみに、シュタイナーは「天文学で観察する『宇宙』は、神の肉体である」そう言っていました。「どんなに神の肉体を研究しても、神の本質には触れられない。人間が肉体だけの存在でないのと、同じように」と。)
勿論、それは人間に限ったことではなく、地球上にいる生命すべてに言えることでしょう。私はいつでも、早春になって芽吹く桜を見て「何故、きっちり季節が分かるのだろう」と感動します。私達人間は季節のリズムに鈍くなり、昼夜もごっちゃになっているというのに、植物はちゃんと太陽の動きを察しているのですから。
もっとも、この「動植物との歴然とした差(自然のリズムに逆らえる)」というものこそが、実は人間に与えられた最も豊かな恵みであり、同時に、最も大きな試練でもある
「自由意志」と言えるでしょう。
本来、この「自由意志」がなければ、私達も動植物達同様に自然の律動に従って、ごくごく平和に過ごし、争いもなく、競争心も抱かず、ふつ~に生きていたことでしょうから。
私が冒頭に書いた、「何故、素晴らしい理想的社会システムが実現しなかったか」――この理由を一言で言ってしまえば、
「人間に自由意志があったから」。
これに尽きるのかもしれません。
自由――というといい印象しかないかもしれませんが、言い方を変えれば、
嫉妬する自由。
野心を抱く自由。
欲求を満たそうとする自由。
いろいろな意味で「利己」に通じるものさえも肯定してしまうのです。
では、創造主たる神は、何故そんな厄介なものを植えつけたのでしょう? 私が創造主だったら、そんな面倒なことしませんね(笑)。
でも、もしここで「自由意志」を人間に与えなかったら――どうなるでしょう?
おそらく――スターウォーズに出てくる「クローン兵」みたいになるでしょうね(笑)。どんな命令にも「絶対的」な存在。クローン兵の創造主(依頼主)は「ダース・シディアス」だったので、彼の命令には絶対に逆らうことがありません。
そうであるとしたら――。
私達は、なんて素晴らしい恵みを与えられているのでしょう。
やはり私は、「人間は特別な存在だ」――そう思わずにいられません。
何故なら、この世において「自由意志」を持っているのは、人間だけだからです。
にも関わらず、私達人間は今までその自由意志を「怠惰」に、そして「強欲」に使うだけでした。今ここでそれを改革していかなければ、理想の世界はいつまでたっても実現出来ないどころか、私達を守ってくれている愛しい地球さえをも滅ぼしてしまいかねません。
だからこそ、私は「理想世界の探究だけでは、意味がない」そう思っているし、同時に、「学術的な研究だけでは、何も見えて来ない」。そう思うのです。
歴史全体を通じ、現在の学術分野で何が説かれているかを知り、同時に、それを霊性の視点で感知する必要があります。
それは、私達ひとりひとりの
「意識改革の必要性」であるとも言えます。
以前は、「革命」によって血を流し、力で奪うことによって、政治を変えようとしていた。
しかし、これからはそうではなく
「個々人の意識改革」によって、それを行う必要性があるのでしょう。
それは、決して拘束的な法律でもなければマニフェストでもない、「個々人によって見出された秩序」に基づいています。それを経なければ、どんなに理想的なシステムを生み出そうとも、どんなに万民に平等なシステムを創り出そうとも、結局は徒労に終わってしまうでしょう。
昨今、スピリチュアル・ブームと言われるようになって久しい中、本当に大切なのはこの「意識改革」であり、個々人が「何故、ここに存在しているのか」「何を目的にして、自分はこの世に生まれたのか」を改めて認識し直すことだと、そう思います。
本当に理想的な未来社会では、決して外側からの押しつけはありません。だからこそ、自分の足で立って、自分の頭で考え、心で感じ、共に行動するような人間に成長することこそが、私達には求められている――そんなふうに感じる昨今です。
【お知らせ】
「J’s批判」のtanpopoさんが、ご自身のサイト「Made in Japan【我の哲学】」で、篠崎のことをご紹介くださいました。(紹介文はこちら)
tanpopoさんこと中島さんの言う「Black ball」については、「J’s批判・神と人との関係」にて解説されていますが、誠に的を射た表現だと思いました。
この「Black ballを鍛える方法の重要性」については、篠崎も痛感しています。日本民族が精神性豊かな国でありながらも、どこか方針を間違えてしまったのは「鍛える方法を間違っているからだろう」と、私自身も思っているからです。近々、この辺りについてもまた改めて記事します。【関連記事】
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