(2)霊学的人間の考察

 最近、ますます時間の流れが速くなっているような気がします。……それとも、私が「カメ」になっただけでしょうか(苦笑)。
 それはさて措き――メールマガジンの発行なのですが、本日を予定していたものの、来週の日曜日に昨日お知らせしたLifeTherapyStation講演会企画部「地球の未来を創造する」サイトを立ち上げることが決定しておりますので、「それなら、その日に併せて発刊した方がいいだろう」という結論に達しました。
 来週に持ち越してしまう分、充実した内容をお送りしたく思っておりますので、今しばらくお待ちくださいませ。

 ではでは、昨日の過去記事の続きを掲載いたします。
 このシリーズではシュタイナーの言う「肉体・エーテル体・アストラル体・自我(霊体)」を解説しています。今回は肉体とエーテル体について、明日は「アストラル体と自我(霊体)」についての解説となります。
 ちなみに、今回の記事の中で私自身の霊感について触れていますが――この記事を書いた頃はまだ明確に霊感が復活していない時期でした。著しく復活したのがその年の夏以降でしたね。明確な体外離脱をし始めたのも、ちょうどその辺りからです。
 以前の体質に戻ってしまう前にこういう記事を書いていたというのは、虫の知らせというのか、何というのか――不思議な思いが過ぎる次第です。

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2008年2月1日 過去ブログ「思考世界」より転載

(2)霊学的人間の考察

 前回は人類進化の背後に「高級霊達の関わり」があることを示しました。また、そういった存在をどのように解釈すればいいかの一案を提示しましたが、今回はその際に出てきた「肉体・エーテル体・アストラル体・自我(霊我)」について、掘り下げていきたいと思います。

◆肉体◆

 肉体は霊的概念からすればもっとも低次のものであり、かつ「感覚世界(物質的世界)の体験を得る為には、必要不可欠なもの」とも言えます。
 シュタイナーは、この人間の肉体にあたる部分を「鉱物」に例えています。「人間の物質体とは、人間が鉱物界と共有する部分のことである」とし、生きている間はこの肉体に様々な高次からの働きかけがあるけれど、死と共にそれは離れ、鉱物界における本質の姿に肉体は戻る――と書かれています。
 確かに、この「死と共に、肉体は鉱物化する」というのは、「他者(或いはペットなど)の死」に立ち会った経験がある人であれば、自ずと想起されることと思います。

 私も、21歳で祖父が亡くなった時にそれを実感しました。
 普通、親族が死んでも「亡くなった直後から、死後硬直起こすまで」というのは、相当近い関係でなければそうそう立ち会うことが出来ません。しかし、祖父は私が子供の頃からずっと一緒に暮らしていたし、亡くなったのも病院ではなく家でだったので、死の直後から火葬場に行くまで、私はずっと祖父のそばにいることが出来たのです。
 初めは温もりのあった祖父が、次第に冷たくなっていき、やがては硬直していく姿を、私は何とも言えない複雑な心境で見つめていました。命の軽視化が進む今の時代にこのようなことを言うと不謹慎と叱られそうですが――それでも、肉体という存在が滅びるまでの過程に「神秘」を感じずにいられなかったのです。
 この頃は、私が幼少期から持ち続けていた霊感が突如消えてしまった直後でもありました。その為、肉体の背後にある霊的な作用にどのようなものが働いていたのかまでは残念ながらわかりませんでしたが、それでも肉体の作用を見ているだけでそこに働くだろう力作用は充分に感じられたのです。(私はものごころついた時から、すでに肉体のない存在と何度も遭遇していました。オーラというのも、普通誰でも見えるものだろうぐらいに思っていた程です。このブログの最初の方で書いた「ぼやけた世界」というのは、当時の私が見ていた視界を感覚的に表現したものです。しかし、霊感は突如21歳の時になくなってしまいました。同時に、世界のすべてが「はっきりとした輪郭で」捉えられるようになったのです。――この体験談や、当時の私が抱いた疑問についてはおそらく霊学においても重要なポイントとなりそうなので、いずれ詳しくお話しようと思っています。)

 「そこにいる。けれど、『もうここにはいない』」
 遺体と共にいると、そんな言いようのない感情に駆られます。
 そういった体験を通じて、私達は肉体が人間の本質では「ない」ということを、否が応にも実感せざるを得ません。
 では、一体何が人間の「本質」なのでしょうか?
 人間を「人間たらしめるもの」とは、一体何なのでしょうか?
 その問題は一旦脇に措いておくとして、次の要素「エーテル体」に移りたいと思います。

◆エーテル体◆

 以前の記事にも書きましたが、この「エーテル体」というのは、物理学でいうところのエーテルとは意味合いが異なり、いわば「生命」とも言うべきものです。

「肉体の中で崩壊に抵抗している、隠された働きを観察できるのは、高次の直観力だけであるが、開示されたものだけしか対象化できない通常の判断力もまた、隠されたものをその諸作用の中に、はっきりと見てとることができる。そして諸作用は、人間が生きている限りでは、鉱物の素材と力が生み出す形態の中に現れている。この形態は、肉体が死に至ると、次第に失われ、そして生命のない鉱物界の一部分になってしまう。生きている間、物質の素材と力に、肉体を崩壊させないように働きかけているものは、「エーテル体」または「生命体」と呼ばれる。」

 しかし、ただの「エネルギー」というわけではなく、シュタイナーは「独立した本性である」としています。

「エーテル体は肉体同様に分節化されているが、肉体よりももっと複雑に分節化している。肉体においては、各部分が互いに区別されているのに対して、エーテル体においては、すべてが互いに生きいきと融合し合っている。」

 もっとも低次の部分にあるのが「肉体」で、その次段階にあるのがこの「エーテル体」です。このエーテル体がなければ、先にあげたように肉体は「鉱物の本質に戻ってしまう」わけで、生きる行為そのものが出来なくなってしまいます。
 このエーテル体を、シュタイナーは「植物界と共有している」としています。肉体が鉱物で、エーテル体が植物。この二つで、自然界のものはほとんど含まれることになります。
 鉱物は、霊体が凝縮し、そのまま生命を維持することが出来なかったもの――ともされています。(そう考えると、「パワーストーン」の意味がよくわかります。パワーストーンは「生命を持たなかったが為に、その力を維持することが出来た」とも解釈することが出来るでしょう。)
 そして植物は、エーテル体はあるもののそこには「魂(アストラル体)」がなく、だから「常に眠った状態」とされています。
 これは人間においても言えることで、人間の睡眠状態というのは、アストラル体が離れてしまって「肉体とエーテル体しかない状態」のことを言います。(このことについては、「眠り」について記事にした際、詳細に触れるとします。)

 ちなみに。
 よくオーラを見る人が「肉体のオーラ」とか「霊体のオーラ」とかいう言い方をしているのを耳にしますが、おそらく、肉体のオーラとされるのがこの「エーテル体」なのではないかと、そう思います。(霊体のオーラというのは、アストラル体と自我を包括したものなのかもしれません。)
 オーラというのは、基本的にコロコロ色が変わるものではないようです。だから、「○○している時はこんな色」「××している時はあんな色」と、状況によって変わる色を告げる人は、おそらく「エーテル体」を見ているのではないかと、そう推測しています。
 だからおそらく、「死の前には、オーラが黒になる」というのも、このエーテル体のことを見ているのかもしれません。エーテル体が肉体から離れようとする際に発する色が、たまたま「黒」になったのでしょうね。


※次回、残る二つの本性「アストラル体」「自我」について記事にします。

(参考文献)「神秘学概論 訳者・高橋巌 ちくま学芸文庫」
━━━━━━━━━━━(過去記事転載・以上)━━━━━━━━━━━━━━

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プロフィール

篠崎由羅(しのざきゆら)

Author:篠崎由羅(しのざきゆら)
1970年生。幼少期から哲学・宗教学に造詣を深める。思想および思想史、それに付随した国際事情に興味を抱いて独学を続け、大学ではインド哲学科専攻。東西問わず、両者の思想に渡り研究を深める。

現在は看護師として施設で勤務しながら、その傍らで執筆活動を続けている。2016年11月にYOU are EARTH改め「WE are EARTH」の活動を再始動予定。より良い未来の地球のため、全力を尽くす誓いをたてている。

【篠崎編集担当】


【篠崎の著作本】

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