偉大な物語の結末

 篠崎は、映画「ロード・オブ・ザ・リング」が大好きです。もう何十回……いえ、三桁に至るぐらいは繰り返し観ています。
 何故それほどまでに、繰り返し観るのか――この映画の中に、今の時代における「重要なメッセージ」が籠められていると、そう実感しているからです。

 原作者のJ・R・R・トルーキン(1892-1973)は、自分の物語に「寓意」をつけられることを嫌ったそうです。
 寓意をつけられることで、読者の感想や印象に対して「制限」かけるのが嫌だったのでしょう。そうしたトルーキンの配慮は功を奏し、時代が変わった今になっても、読む人達それぞれの中での「解釈」が可能となっています。
 こうした原作者の意図は、映画を作成したピーター・ジャクソン監督にもしっかり受け継がれている――そう思います。この映画作品の中では多くの登場人物が、自らの役目に赴いて生きていく。何度観ても、この映画からは違った感動と学びがあります。

 この作品の中で好きな台詞は沢山ありますが、中でも一番大好きなのは、「二つの塔」の終盤に出てくるサムの台詞です。
 サムは、指輪を滅びの山に運ぶという重い使命を担ったフロドを献身的に支えます。サムがあれほどの信念を持っていなかったら、絶対にフロドの使命は達成出来なかっただろう――そう思います。アラゴルンもレゴラスも格好いいですが、私個人的にはサムを「準主人公」に位置づけたいぐらい大切な立場だと、そう感じずにいられません。

 この台詞も、指輪の悪に翻弄され、心が弱りつつあるフロドの意志を再認識させてくれる程の力を持っています。
 人間の国ゴンドールの指揮官であるファラミアに捕らえられたフロドとサムは、連れて行かれたオスギリアスでオーク達(敵)の攻撃に遭います。
 指輪を探す幽鬼(ナズグル)の罠に堕ちようとしたフロドを、サムが身をもって守りますが、指輪に意志を乗っ取られたフロドは、あろうことか親友のサムに斬りかかりました。
 正気に戻ったフロドがその場で崩れ落ち、蹲ったまま「僕には出来ないよ、サム(I can't do this, Sam)……」と呟き――その後、サムの台詞が続きます(※吹き替え版の台詞を、日本語訳に代用しています。その為、一部原文と違う箇所もありますが、御容赦ください)。


【サム】
 ええ。酷すぎます。
(I know. It's all wrong.)

 ここにいること自体、間違いです。
(By rights, we shouldn't even be here.)

 ……でも、「ここ」にいる。
(But we are.)

 まるで偉大な物語の中にでも、迷いこんだような気分ですよ。
(It's like in the great stories, Mr. Frodo.)

 闇や危険がいっぱい詰まっていて、その結末を知りたいとは思いません? 「幸せに終わる確信がない」から。
(Full of darkness and danger they were.And sometimes you didn't want to know the end , because how could the end be happy?)


 こんな酷いことばかり起きた後で、どうやって世界を元通りに戻せるんでしょう?
(How could the world go back to the way it was when so much bad had happened?)

 でも、夜の後に必ず朝が来るように、どんな酷い闇も永遠に続くことはないです。
(But in the end, it's only a passing thing this shadw.Even darkness must pass.)

 新しい日がやって来ます。太陽は前にも増して、明るく輝くでしょう
(A day will come.And when the sun shines, it will shine out the clearer.)

 それが人の心に残るような、偉大な物語です。
(Those were the stories that stayed with you that meant something.)。

 子供の時読んで理由が分からなくても、今ならフロド様、何故心に残ったのかよく分かります。
(Even if you were too small to understand why.But I think, Mr. Frodo, I do understand.I know now.)

 登場人物達は、重荷を捨て引き返す機会はあったのに、帰らなかった
(Folk in those stories had lots of chances of turning back, only they didn't.)

 信念を持って、道を歩き続けたんです。
(They kept going because they were holding on to something.)



【フロド】

 その信念って、何だい?
(What are we holding on to, Sam?)



【サム】

 この世には命を賭けて戦うに足る、素晴らしいものがあるんです。
(That there's some good in this world, Mr.Frodo.And it's worth fighting for.)




 私はこの場面が大好きで、つい繰り返し観てしまいます――。

 「愚痴は忍耐力のバロメーター」にも書きましたが、私は愚痴が大嫌いです。
 言うのも聞くのも前から好きではありませんでしたが、この難しい時代に突入して、尚更嫌いになりました。

 こんな時代に生きていれば、誰にだって不安はあります。
 でも、その不安ばかり見て状況を嘆いたところで、一体何が変わるのでしょう? 
 そんなところにエネルギーを使うぐらいであれば、「前進するために、何でもいいから努力すべき」です。
 愚痴を言わなければ、ストレスの捌け口がない――というのは、「甘えの構造」です。その意味を理解するには、今、皆さんが持っている不安を、誰かに思う存分「ぶつけてみた」ことを想像してみればお分かり頂けると思います。
 言ったところで、何かが解決するでしょうか?
 「ああ、スッキリした」と思うかもしれませんが、そこから先、何を得られるのでしょうか? 
 言われた方の気持ちはどうでしょうか? 自分はスッキリしても、相手に不快な思いをさせて――それで、本当に自分もスッキリ出来るものでしょうか?

 愚痴を言いたい気分になったら、「ロード・オブ・ザ・リング」のサムとフロドを思い返して見て欲しい――そう思います。 
 私だって、不安な時はあります。辛いことも、苦しいこともあります。
 でも、絶対にそれを外には出しません。自分の中で抱え込み、その不安を真っ正面から直視して、解決策を模索します。
 愚痴は、一種の「コミュニケーションツール」なのかもしれません。愚痴が愚痴を呼び、不平不満を言い合うことで「お互いの絆」を認識するという――でも、それは「間違ったコミュニケーションのあり方」です。相手の愚痴を聞きたがる人の心理の奥底には、「あら、誰々さんも不安なら、私も大丈夫ね」という安直な優越が横たわっている――私はそう思います。

 人間にとって必要なことは、一時の気休めではなく、「本当の意味での解決」です。
 そして、本当の解決は「新しい発想」に行き着くことです。不安だけを見つめるのではなく、「今、自分に出来る最善のこと」を模索し、実践することが大切なのだと、私にはそう思えるのです。

 この時代を生きる私達は、誰もが「フロド」であり「サム」なんだと、私はそう思います。
 ロード・オブ・ザ・リングの中に出てくる様々な登場人物が、各々の個性に応じて役目を果たしたように、私達ひとりひとりにも、各々の個性に応じた「役目」が、与えられていると、私にはそう思えるのです。
 それを愚痴などに費やしてしまったら、本当に勿体ない――。
 少しでも、自分に出来る努力をしていけば、必ずや「道は開ける」のです。サムが「酷い闇も永遠に続くことはない」、そう言っているのと同じように。

 私達がいる「偉大な物語の結末」は、まだ誰も知りません。
 それは、今を生きる私達が「演じている最中」だからです。
 その結末がどうなるのか、知りたいと思いませんか?
 幸せに終わる確信がなくても、「幸せに終わらせようと努力すること」なら出来ます。
 私達が残す「幸せ」は、無駄にはなりません。新しく生まれてくる生命達に、受け継がれるからです。
 だからこそ私は、世界の夜明けが来ることを信じて――自分がすべきことをただひたすらに突き進めて行きたい、そう思っています。


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プロフィール

篠崎由羅(しのざきゆら)

Author:篠崎由羅(しのざきゆら)
1970年生。幼少期から哲学・宗教学に造詣を深める。思想および思想史、それに付随した国際事情に興味を抱いて独学を続け、大学ではインド哲学科専攻。東西問わず、両者の思想に渡り研究を深める。

現在は看護師として施設で勤務しながら、その傍らで執筆活動を続けている。2016年11月にYOU are EARTH改め「WE are EARTH」の活動を再始動予定。より良い未来の地球のため、全力を尽くす誓いをたてている。

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